あっと・ねいん

アウトドア好きなインドア人間の頭の中を文字に起こす雑なブログ。

「高輪ゲートウェイ駅」なる駅名は取りやめるべきなのか,よく考えてみる

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京浜東北線の車内から撮影した建設中の高輪ゲートウェイ駅 (12/5)

 2018年12月4日,田町〜品川駅間に開業する予定の山手線・京浜東北線の新駅の名称が発表されました。その名も「高輪ゲートウェイ駅」。計画が発表された当初から,山手線に新しい駅が開業するのは半世紀にも及ぶ期間を空けてのことであるという事もあり,話題を呼びました。もちろん駅名の発表においても皆が興味を示すのですが,その駅名に対してはあまり歓迎するものではない意見が多くを占めているようです。新しい駅の誕生という素晴らしい事にこうして嫌な雰囲気が纏うのはちょっと嫌な事ですから,そんな意見を一つ一つ確認して,考えていきたいと思います。

 

公募では低い順位である事を指摘する人

 JR東日本は新駅の駅名を決めるにあたって,一般公募を行いました。JR東では初めてのことであったようです。公募結果の応募数の上位は以下のようであったとのことです。(tabiris.comの記事より。出典不明)

1位 高輪 8,398件

2位 芝浦 4,265件

3件 芝浜 3,497件

4位 新品川 2,422件

4位 泉岳寺 2,422件

6位 新高輪 1,275件

7位 港南 1,224件

8位 高輪泉岳寺 1,009件

9位 JR泉岳寺 749件

10位 品田 635件

 こんな中駅名として決まった「高輪ゲートウェイ」は130位 36件だったようです。1位を一部分として取り入れつつ,実質的にはかなり応募数の少ない候補を最終的な決定案にした事になります。これに対して「公募した意味がない」と言った意見をTwitterやネットニュースで度々目にするのですが,これに関してはもっとも理解できない発言に感じます。公に対して案を募集するだけの「公募」ですから,それぞれの応募数がどうであれ,どの案が最終的に選ばれたとしても何もおかしくないように思います。

 シンプルに考えてみます。あなたは,国内旅行でどこへ行こうか悩んで何人かの友達に聞いた。一人が聞いたこともない秘境の村がいいといった。ほかのみんなは定番の観光地がいいといった。あなたは秘境の村が良いなと思った。だから私の行きたいと思った秘境の村に行った。これに何の問題があるのでしょうか。

 

外来語のカタカナが混ざっており,また長い事を指摘する人

JR東日本の首都圏で2000年代に新しくできた駅を並べてみると,

越谷レイクタウン

吉川美南

西大宮

あしかがフラワーパーク

さいたま新都心

…となり,ひらがなやカタカナの付く長い駅名が多くなっています。

 他にもJR東日本湘南新宿ライン・仙石東北ラインなどとカタカナ交じりのものを路線愛称として正式に採用していたりと,もはやひらがなカタカナは珍しいものではなくなってしまっている時代です。またいくらなんでも上にあげたような郊外の駅と東京の都心は別だ,と思う方もいるかもしれません。しかし最近できた東京のスポットに,カタカナの無く,長くないものは一体どれだけあるでしょうか。外来語を使うことに問題があり歴史を軽侮しているという意見にはもはや笑ってしまうのですが・・・漢字だって「歴史的に」見れば外来文字であり音読みは外来語ですよね?

 

地名と関係ない文字であるという意見

 同じ山手線にある恵比寿駅をご存知でしょうか。「恵比寿」なんて地名のなかった場所に,ビール工場ができて,そのビールが「エビスビール」だったからそこにできた新駅が「恵比寿駅」になった,そうして今では地名となってしまいました。酒の商品名などからとった駅名があると思えば,大抵のものは可愛く見えてくるのではないでしょうか。

 

結論

 交通好きの一人として,私もこの新駅の名前はとても楽しみにしていました。ただカタカナが入るか,新品川のどちらかであろうとの予想を立てていた私は驚きは薄かったのを覚えています。また「こんなのはやめて別のものにするべきだ」とは露ほどにも思わなかった為,あまりの熱狂ぶりにちょっと引いてしまうような心境な中,遂には駅名の撤回を求める署名運動なんてものも動いていたとのことで,もはや恥ずかしいとまで感じてしまいました。

 そこで反対する人々の意見をかき集めて,なぜ私がそう思わないのがを考えて理由を書き記してみたのがこの記事です。結論としては,「確かに妙な新駅名ではあるが,よく考えてみればそこまで大騒ぎして撤回を求めるようなものでは全くもって無い。」というものです。

 ある程度を下書きにしてそのまましばらく放置していたので,かなり時期のズレた記事投稿になってしまいました。

  ご意見・ご指摘などお待ちしております。