本当にこういう人が多くてうんざりしています。特にTwitterでのドラレコ動画付きツイートのリプ欄やYouTubeのドラレコ動画のコメ欄。ところがこの発言、実は正しいことを言っています。私が何を言っているのか理解できないのであれば是非ともこの超短い記事を最後まで読んでみてください。
そもそも「追越車線」って何
自動車の運転免許を所持していて「追越車線」という用語を聞いたことのない人は居ないでしょう。高速道路を走行しているとよく頭上に「走行車線」「追越車線」と書かれた看板がそれぞれの車線に対応して設置されていますよね。
しかし「走行車線」「追越車線」という用語は道路交通法・道路構造令などをすべて読んでも一度も出てきません。(道路構造令に「付加追越車線」は出てきますが)
そこで、実際に道路上の看板などで使用しているNEXCOの東日本さんにそれぞれ何を指しているのかを問い合わせ、それぞれの定義としては以下の回答を貰いました。
「走行車線」
複数の車線が設けられている場合の一番右側の車線(追越車線)以
「追越車線」
片側に複数車線がある場合の最右端の車線のことであり、走行車線を走っている前車を追い越すための車線
実際に使用している側による定義は以上になりますが、この二つの用語は法令上の用語ではなく、キープレフト原則を表す交通標語的意味合
ここまでがNEXCO東日本さんによる回答です。お忙しい中ありがとうございました。
つまり当然、この単なる交通標語「追越車線」という案内が一切ないからと「車両通行帯の設けられた道路において、原則一番右側の車線は追い越しや右折等の目的があるときにのみ利用できる車線」という道路交通法第二十条が公道である首都高においてひっくり返ることはあるはずがありません。
都市高速だから(?)と理由なく右車線を走り続けることは紛れもない道交法違反です。
※車両通行帯の設けられていない道路に関してはこの記事で解説していますから是非読んでみてください。
道交法で解決できる,首都高で右側走行を続けて良いのか問題 - あっと・ねいん
結論
結論としてタイトルで何を訴えたいかといいますと、「首都高に追越車線はない」という発言は確かに正しいことを言っているけれど、その発言は道路上のルールの主張には全くなっていないということです。
繰り返しになりますが何故ならば、首都高に追越車線が無いからといって、車両通行帯の設けられた道路において一番右側の車線のもつ法令上の性質は、追越車線の呼称のついている道路と何ら変わらないためです。
これは私の想像ですが、首都高は右分岐や右合流が路線によっては多くあり,右側の走行が可能な状況になりやすいことから一括して「追越車線」と名付けるわけにはいかないだけのだろうと考えます。
また別の記事でも書いたことですが、日々混雑する首都高で全員が左側を走行したり頻繁に追い越しで車線変更を行ったら大混乱に陥ることでしょう。ですから空いている時くらいは追い越し終了後にすぐ左側に戻るよう心掛けたり、前の車についていけないような速度で右側を走行しているならば後ろが詰まり始める前に左側に移動する等の心がけは最低限必要であると考えます。
参考(裏付けになります)
2021年冬頃の更新で、ついに首都高公式HPにて明言されました。
走行車線に注意
幹線道路の中央分離帯部分に建設されており左右に分合流があります。分合流のために右側を走ることは問題ないですが、道路交通法20条(左側通行の原則)は首都高速にも適用されますので、理由なく一番右側を走り続けることはできません。
首都高の特徴を踏まえた運転を|首都高を使う|首都高ドライバーズサイト
ネットを漂う首都高上での通行帯違反の反則切符です。
通行帯違反…減点1、反則金6000円、次回更新時ゴールド損失。てやんでえぃƪ(˘⌣˘)ʃヤケ酒でぇい(๑˃̵ᴗ˂̵) pic.twitter.com/4gNt7opSGp
— izk_fmhk (@djCEwSgRvTg5DEw) 2017年6月23日
(追い越し車線を走ると通行帯違反になる!?高速道路で1kmで捕まった事例も | FOUREL 【フォーエル】 より引用)